大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和33年(ネ)1402号 判決

原審における控訴人植田豊本人尋問の結果によれば、本件貸借を証する借用証(甲第一号証)の本文及び右「立会保証人」という文字は控訴人自らこれを記載したことが認められるところ、民法上の保証人の意味を表わすには単に「保証人」又は連帯の趣旨を含めた「連帯保証人」という言葉が最も普通に使用せられて熟した言葉であり、控訴人自身金融業の登録を受けていることが前同一証拠により認められるから、控訴人はそのことを熟知しているはずであるにもかかわらず、ことさらに単なる「保証人」という表現をとらず「立会保証人」という字を借用証に記載しその下に被控訴人の署名押印を求めたこと及び右借用証の本文中には保証人の責任に関するなんらの記載もなく、このことは前記のようないわば金融についての専門的知識があるとも目し得べき控訴人の起案作成した文書としては保証の趣旨を包含するものとして簡に過ぎるようにも考えられること等は、これまた本件において控訴人主張のような保証の事実を認め難い事由の一部となるものである。

(川喜多 小沢 位野木)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!